倖田 來未 レコード 大賞
日本レコード大賞
主催は社団法人日本作曲家協会と日本レコード大賞制定委員会、後援はTBSである。
かつてほどではないが、日本における商業音楽の音楽賞としては最高の権威がある。
賞の種類として、グランプリである大賞の他、最優秀新人賞、最優秀歌唱賞、ベストアルバム賞など、様々な各賞がある。
発表会は2004年から東京都渋谷区本町の新国立劇場・中劇場で開かれている。
その模様はテレビ(TBS系地上波全国28局ネット)とラジオ(JRN全国17局ネット)で生中継されている(2000年から2005年まではTBS系BSデジタル放送のBS-iでも放送されていた)。
問題点
現在のレコード大賞は15人の審査委員の審査により賞が決定される。そのため、審査基準は明確ではなく、大賞受賞曲はその年のCD売上1位の曲とは大きく異なる場合が多い。この審査基準の長所としては、売り上げだけでなく、楽曲の内容、詞の奥深さなどを加味し、総合的にその年の最優秀楽曲を決定できるという点にある。しかし、特定の審査委員と特定の芸能事務所・レコード会社との癒着疑惑、世間が支持する「その年を代表する曲」との乖離など多くの問題点がある。そのため、「出来レース」と非難されることが多い。
賞の対象は楽曲であるにも関わらず、テレビ中継の演出が年々過剰になって来たため、楽曲よりも歌手のみが注目される傾向にある。
近年は、音楽そのものに対する考えの変化から、賞取りレースに左右されない音楽活動をするアーティストが増えたことにより、出演やノミネートそのものを辞退するアーティストが増えている。なお、歌手が出演を辞退した場合、または歌手がその年に死去した場合その楽曲は大賞受賞曲とはならない。
1990年代後半以降になると、低迷に追い討ちをかけるように、大物アーティストの大晦日から元旦にかけてのカウントダウンライブや各種格闘技イベントなどが隆盛し、賞の注目度そのものが低下している。
とりわけ浜崎あゆみの受賞以降は、総合的な音楽業界への貢献度(全体のセールス)やTBSでのタイアップの高さなどが評価された「歌手」に授与される傾向となっており、楽曲に授与するというレコード大賞の本来の目的から外れている状況である。国民的に支持される楽曲が生まれにくい現状もこういう事態に招いていると考えられている。
「レコード」大賞というタイトル自体が時代遅れとする指摘もある。
時代の主力音盤の媒体が変わる毎に名前を変えると、これまでの伝統が失われるという理由で、今後もこのタイトルで行われる(「レコード」のもう一つの意味合いとして「記録」にもかけているとされる)。
「日本レコード大賞」
対象年度に発売されたすべての邦楽シングルCDの中で、
「作曲、編曲、作詩を通じて、芸術性、独創性、企画性が顕著な作品」
「優れた歌唱によって活かされた作品」
「大衆の強い支持を得た上、その年度を強く反映・代表したと認められた作品」
以上3点に該当する1作品に贈る。
審査対象は、「金賞」に選ばれた作品とする。
「最優秀歌唱賞」
対象年度内の作品を最も的確に表現し、さらに高めた歌手に贈る。
審査対象は、「金賞」に選ばれた作品の歌手とする。
「金賞」
大衆の強い支持を得て、作品としても芸術性・独創性に優れ、その年度を反映したと認められた作品に贈る。
「最優秀新人賞」
「新人賞」の中から最も優秀と認められた歌手に贈る。
「新人賞」
対象年度内においてデビュー(初めて芸能活動として歌う)し、大衆に支持され、将来性を認められた歌手に贈る。
「ベストアルバム賞」
対象年度に発売されたすべての邦楽アルバムCDの中で、最も芸術性・独創性に優れ、その年度を強く反映・代表したと認められた作品に贈る。
「吉田正賞」
作曲家・吉田正(故人)の偉大な業績を記念し、伝統的な日本の歌を充実させ、前進させた作曲家に贈る。
「美空ひばりメモリアル選奨」
歌手・美空ひばり(故人)が戦後日本の社会、歌謡史に残した偉大な業績を称え、それを記念するにふさわしい豊かな魅力と力量を持った歌手に贈る。
「作曲賞」「編曲賞」「作詩賞」
特に作曲・編曲・作詩の分野で独創的であると認められた作品・作者に贈る。
「企画賞」
独創的な企画意図をもって製作され、それによって成果を上げ、大衆音楽に大きな貢献をした作品(ミュージックビデオを含む)に贈る。
「功労賞」
長年にわたり、レコードやCDを中心とする音楽活動を展開し、日本音楽界に大きな貢献をした者に贈る。
「特別賞」
対象年度において、社会的に最も世の中を賑わせ、注目された人、楽曲、作品、現象などに贈る。
その他にも年によって特別な賞が設けられる場合がある。
「特別功労賞」
長年にわたり、音楽活動・評論活動を展開し、音楽界に大きな貢献をした故人に贈る。
「大衆賞」
大衆との間にユニークな接点を生み出し、独自の活躍で、その作品を世の中に浸透させた人に贈る。2005年よりスタートしたもので、以前の大衆賞とは位置付けが異なる。
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